
ウイルス性肺炎は、ウイルスの感染によって発症する肺炎です。
中でも最も多く肺炎を引き起こすウイルスは
インフルエンザウイルスです。
その他にも
●パラインフルエンザウイルス
●RSウイルス
●アデノウイルス
●麻疹ウイルス
●水痘ウイルス
●SARS
などによっても引き起こされます。
今回はこの代表格インフルエンザウイルスによる肺炎
「インフルエンザ肺炎」を取り上げ、
予防・治療・対策をお伝えします。
ウイルス性肺炎の中で最も罹るリスクが高い肺炎であるだけに、
知っておくと安心ですよ!
インフルエンザ肺炎の予防・治療法は?
インフルエンザウイルスに感染するとインフルエンザにかかり
それをきっかけにインフルエンザ肺炎を発症するので
インフルエンザ肺炎の対策はインフルエンザの予防です!
となれば予防に一番良いのはインフルエンザの予防接種です。
と言いたいところですが、
私の経験上予防接種を受けても免疫力が弱っていると
かかってしまいますし、副作用を考えると
あまりおすすめできません。
(全く効かないとは思いませんが)
詳しくはインフルエンザワクチンは効果がない?予防接種が無意味と言われる理由
をご覧ください。
やはり一番の対策は予防接種ではなく
「マスクの着用」や「うがい・手洗い」は
もちろんですが「免疫力を高める」ことが一番重要です。
そのためには、
規則正しい生活とバランスの良い食事が必要で
特に腸内環境を改善する
●ヨーグルトなどに含まれるビフィズス菌や乳酸菌
●水溶性食物繊維
●オリゴ糖
などが特に有効と言われています。
また特にインフルエンザに有効と言われているのが
※ラクトフェリンヨーグルトはRSウイルス、アデノウイルス、
ノロウイルスにも効果的です。
ぜひこれらの食べ物を普段からよく摂ることで
免疫力がアップしますので
●過労・睡眠不足を避ける…
●無理のないペースで運動し体力をつける
などを心掛けてさらにウイルスに強い体になりましょう。
ただ万一インフルエンザにかかりそれをきっかけに
インフルエンザ肺炎を発症してしまったら…
そのときに備え、治療法をお伝えします。
インフルエンザ肺炎の治療と対策
実はインフルエンザ肺炎は2通りに分かれます…
①インフルエンザウイルスそのものが肺に炎症を
引き起こした場合
②インフルエンザにかかり、(器官が弱ったために)
やがて細菌にも感染して、細菌性肺炎を併発した場合
それぞれの治療法に、さほど違いはなくて…
どちらも、もともとの原因であるインフルエンザウイルスを退治する
抗インフルエンザウイルス剤(タミフル・リレンザなど)が
使用されます(原因療法)。
②ではそれに加え、細菌性肺炎の原因である細菌を退治する
抗菌剤が投与されます(これも原因療法)。
①②とも高熱、激しい咳などの辛い症状が現れます。
これら一つひとつを緩和させる薬も投与されます。
高熱には解熱剤が、咳には咳止めが…と言う風に(対症療法)
ただしインフルエンザ以外のウイルスから発生した肺炎には、
効果的な薬はありません。
対症療法や、うがいや手洗い、マスクをつけるなど
二次感染を防ぐための方法で対応するしかありません。
下痢や嘔吐が続いたり、高熱がある時は、
脱水症状を引き起こす可能性があるので
こまめな水分補給と消化によく栄養価の高い食事を摂り、
安静にしましょう。
それと空気が乾燥すると、のどに負担がかかります…
加湿器を置いたり、濡れタオルを側にかけたりして、
保湿にも気を配りましょう。
インフルエンザ肺炎の早期発見のために
…とにかくインフルエンザ肺炎は、インフルエンザと肺炎…
これら2つの重い病気を合併しています。
重症化を少しでも避けるためには早期発見が大事です!
上でお伝えしたようにインフルエンザ肺炎は2通りあるのですが、
実は、熱の症状に関してそれぞれ特徴があります…
①インフルエンザウイルスそのものが肺に炎症を
引き起こした場合では
インフルエンザにかかってから、4~5日経過後も、
熱が一向に下がりません!
②インフルエンザに罹り、(器官が弱ったために)
やがて細菌にも感染して、細菌性肺炎を
併発した場合では
インフルエンザが軽快し、いったん熱が下がったかと思うと
再び上がります!
と言うことは、インフルエンザにかかったとき、
熱の症状がこれらのどちらかに当てはまるなら、
インフルエンザ肺炎が疑われるのです。
つまり早期発見のポイントは、インフルエンザに罹ったら、
熱の経過をチェックすることです!
①か②どちらかの経過をたどるときは早めに受診しましょう!
まとめ
インフルエンザ肺炎~ウイルス性肺炎の代表格として~
1.予防策
・インフルエンザの予防
・免疫力を高める
が挙げられます
2.罹ってしまったときの治療法
・原因療法と対症療法の2通りの治療を受けます
3.早く回復するための対策
・安静、水分補給、保湿が挙げられます
4.早期発見のために
・インフルエンザに罹ったとき、熱の経過をチェックします
最後に…
もしもインフルエンザに罹ったら、何より大切なのは治療に専念することです。
それが、ウイルス性肺炎の発症の阻止につながります。